LET THERE BE MUSIC

自分の好きな音楽、アーティストに対する考察。まずは自己満

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ロックにやられた人生

小学生の時に観たBOOWYのビデオがきっかけでロックという音楽に魅せられてからもう20年ほど経った。途中、色々な音楽に浮気することもあったが僕が最も聴いてきたのはロックである。だが、一口にロックと言ってもその中で色々なジャンルに分かれており、奥が…

孤独な夜に見出した一筋の光 The Blue Nile『Hats (1989)』

夜の埠頭、光に照らされた岸辺を見つめながら、帽子深く被った男が肩をすくませて佇んでいる。暗闇に邪魔されて男の顔は見えない。向こう岸にはビル群が立ち並び、都会の喧騒にまみれたネオンの光が夜光虫のように瞬いている。男の周りの時間は止まり、一人…

BOOWYが好きだ

僕が音楽に目覚めたきっかけはBOOWYだ。小学生の頃レンタルで借りた『LAST GIGS』を観て、日本に昔こんなにかっこいいバンドがいたのか!と衝撃を受けた。その後、いてもたってもいられなくなりドラムを習いはじめたり、布袋寅泰の音楽的ルーツを探るために…

アイドルとアーティストの狭間でNik Kershaw『Radio Musicola』

1980年代はいい意味でも悪い意味でも音楽産業に勢いのあった時代だった。海外ではアーティストのPVをつくって音楽を売り出す手法が一般化し、MTVというケーブルテレビの音楽専門チャンネルで24時間繰り返し流された。MTVで最初に流されたPVは「ビデオ…

音の魔術師the Divine Comedy『Casanova』

ここ一ヶ月、the Beach Boys『Pet Sounds』にハマっている。その音楽や歌詞の美しさはこの世に存在しているのがほとんど奇跡のように思える。当ブログでも取り上げようと思ったが、これほどの歴史的名盤は語るにはなかなかに敷居が高すぎるので断念した。そ…

ポルノグラフィティ『雲をも掴む民』 曲の解説②

「n.t.」では大人になることを選んだ主人公が、上手く社会に溶け込んで生きていく代償として、いつのまにか心が死んでいっている自分に気づいてしまい、そんな自分に戸惑っているというような歌詞だ。曲自体はマイナー調のダウナーなリフが印象的なオルタナ…

ポルノグラフィティ『雲をも掴む民』 曲の解説①

戦争の正義や大義名分に疑問を感じつつも、戦場の真っ只中で誰かに銃口を向けざるを得ない一兵士のジレンマをドキュメンタリーのように表現した「敵はどこだ?」からこのアルバムは立ち上がる。戦争という重々しいテーマに対して曲はジャジーなビブラフォン…

ポルノグラフィティが好きだ

ポルノグラフィティが好きだ。彼らは前回書いた浜田省吾と同じように僕の地元広島の因島出身だ。僕も物心つかない幼少期、因島で過ごしており、デビューの時から周りの大人が騒いでいたのを覚えている。ボーカルの岡野昭仁の実家がやっている岡野写真館で僕…

ブラックミュージックを語るとは

音楽評論を考えるに、どの音楽にも固有の歴史や、たどって来た変化の過程があり、そういった情報に触れずしてその音楽を語ることはむずかしいのではないかと思うが、そのなかでも黒人音楽を語ることはいちばん敷居が高いように僕には感じる。今では当たり前…

音楽評論がやりたかった

本格的に洋楽ロックに目覚めた中学生の頃、僕はCDについてくる解説を読むのが好きだった。そのアーティストの音楽を録音の時代背景、アーティストの出自、後のロック音楽への影響などから詳しく解説してくれるライナーノーツは、アルバムのジャケットや日本…

浜田省吾が好きだ

毎日、好きなアルバム一枚について語るような記事ばかりだったので、たまには雑談のようなものでも許されるだろうと思い、好きなアーティストについて自由に書いてみる。第1回は浜田省吾。 このブログを読んでいるみなさんは浜田省吾(通称ハマショー)につい…

まだ、生きてる。Tom Waits『Closing Time』

ひとりで聴くことが求められる音楽というものがある。誰かと一緒に聴いたり、BGMとして流し聴きする種類の音楽ではなく、ひとりだけで自分の世界に耽溺していくための音楽。僕にとってそれはThe Bandの『Music From Big Pink』であり、今日ご紹介するこのTom…

MICHAEL FRANKS『THE ART OF TEA』

今日ご紹介するのは、AOR界の重鎮で日本でも人気がある、MICHAEL FRANKSの実質的な1st『THE ART OF TEA』だ。最近になって音楽の趣味が落ち着いてきたのか、こういった耳馴染みの良い大人のロックを好んで聴くようになったのだが、その中でもこのアルバムは…

『The story of Moondog』

Moondogというアーティスト、ミュージシャンがいるらしいというのをある音楽サイトで知った。アンディウォーホールが描いたアルバムジャケットの特集で見たのだが、名前の響きからして何事かありそうな意味深な名前、月。犬。なんかファンタジックでいいなあ…

ビートルズについて

1967年、ある一つのロック史、ポピュラー音楽史に輝く偉大なアルバムが発表された。言わずと知れた、The Beatles『Sgt.Pepper’s Lonley Hearts Club Band』である。架空のバンドのショーという形式の中で、「 Lucy In The Sky...」のようなカラフルでサ…

落ち込んだ時に聴く音楽ってなんだ

最近、仕事で色々あり落ち込むことがあった。ショックな出来事を思い返すたびに、頭の中がぐるぐる回り、ああでもないこうでもないと感情が上下する。いつもの流れでこの気分が休日までずっと引きずりそうな、ろくでもない予感がする。そんなとき、私は癒し…

エルヴィスにハマりそう

先日、U - NEXTで観た映画『ELVIS』がきっかけでエルヴィス・プレスリーにハマりそうだ。 正直いうとこの映画を観るまで私はエルヴィスに対して過小評価をしていたと思う。もちろん、ポピュラー音楽を探求する身として、ロックという音楽を作り上げた偉大な…