LET THERE BE MUSIC

自分の好きな音楽、アーティストに対する考察。まずは自己満

ロックにやられた人生

 小学生の時に観たBOOWYのビデオがきっかけでロックという音楽に魅せられてからもう20年ほど経った。途中、色々な音楽に浮気することもあったが僕が最も聴いてきたのはロックである。だが、一口にロックと言ってもその中で色々なジャンルに分かれており、奥が深い。今日はそんな話がしたい。

 中学生の時、初めて買った洋楽アルバムはYes『Close to the edge』とDeep Purple『Burn』だった。Yesは中学生の僕にはすごい演奏だということはかろうじて分かったが良さはよくわからなくて、このアルバムで僕はプログレッシブロック=難解な音楽という苦手意識を持たされてしまった。今聴いてみると適度ポップさもある素晴らしい音楽なのだが。Deep Purpleは聴いて楽しい!ドラムがすごい!ギターがかっこいい!と中坊にはYesより遥かにわかりやすく、ロック音楽=ハードロックだと思っていた。

 そんな僕のロック観に変化があったのはDavid BowieZiggy Stardust』を買って聴いたときのことだった。音楽そのものは適度にハードでバラードもある、なんとも言えない雰囲気のあるロックでグラムロックというらしい。グラムってなんだ?化粧している?宇宙人の設定でロックをやっていた?……と中学生には謎が多いアルバムだった。最初はピンと来なかったが、デビットボウイの当時の映像で「Starman」を観たり、彼のアルバムを集めていくことでだんだんしっくりくるようになった。あぁ、これはロックという表現方法を使ったアートなんだと。

 そういったロック=アートという捉え方ができるようになってから色々と面白くなっていった。映画や文学、当時の時代背景とロックとの関わり、モッズ、ヒッピー、サイケデリックLSDヒプノシスなどのロックアルバムジャケット、ロックに関するありとあらゆる情報を自分の頭の中に入れようとネットを開き、本を読み、映画を見て、CDを買った。そうすることで何か自分が特別な存在になれるような気がした。映画や本も異端で前衛的なものばかりに触れてきた。結果、厨二病のロックこどおじが出来上がるとは、この時の僕は想像もしていなかった。