LET THERE BE MUSIC

自分の好きな音楽、アーティストに対する考察。まずは自己満

イイネ!クレイジーケンバンド!

 イイネ!個性的でオシャレでモンドなイカす中年バンド、それがクレイジーケンバンドだ!演歌に近いほどのこぶしにあふれたクセが強いボーカルに、"東洋一のサウンドマシーン"と自称する音楽性を持っている(日本一ではなく、東洋一っていうところが大事)素晴らしいバンドだ。

 70年代の日本の歌謡曲とSOUL MUSICのミクスチャーを基軸としていながら、そこにさまざまな洋楽の要素、HIP HOP、ROCK、ROCKABILLY、REGGAE、LATIN、WORLD MUSICまで取り込む音楽性の広さを合わせ持っている。そんな気が狂った筒美京平というべき、モンド歌謡曲をさらに特徴づけるのは、ダンディズム人生訓をつづる横山剣の個性的な歌詞だ。

 それらはすべて計算づくで作られているというよりは、音でも歌詞でもとことん遊んでやろうという、彼の粋な人間性から生まれるもののように感じられる。バンドの演奏も多彩な音楽性を支えており、中年バンドの技巧が光るいぶし銀のサウンドを奏でている。

 ひとつ欠点があるとすれば、音楽性があまりにも多岐に渡っていることから、アルバムで聴くととっ散らかった印象をうけがちなことだろうか。